friends are strangers

音楽とベースと酒と所沢

最近ベースで練習している曲 2015春

毎日ベースは触ってるんだけど何か練習曲を用意したりコピーをしないと、基本自分の手癖を弾いてるだけになっちゃうので、いつも何かしらの練習はしています。こんなの弾けるわけねえじゃねえか!って曲はあまり手をださないので、リズム練習って感じなのかな。というわけで以下、今月に入って手を出した曲達。

 


Parliament - Unfunky UFO - YouTube

パーラメントはこのアルバムしか持ってないんだけど、やっぱファンクはいいですねえ。ルーツを感じる。この曲は別にリズムも難しくないし、途中で入るフィルが毎回位置が違うのでそこだけ覚えればオッケーな曲。繰り返しなので気持ちいいです。

 


Donny Hathaway - What's Goin' On (Live) - YouTube

問題はこの曲だよね。昔からダニーハサウェイのバージョンのwhat`s goin onは大好きで、収録されてる「LIVE」はCDもレコードも持ってるんだけど、いざ挑戦と弾いてみるとクソ難しい、、特にロック坊やの俺には。ウィリーウィークスの鬼のような細かいシャッフルビートでのシンコペーション。そして毎度フレーズが違う。同じフレーズほぼ皆無。何となくコピーは嫌なので完コピ目指して頑張っています。

 


Marcus Miller / Run For Cover - YouTube

 マーカスミラー、、、いい加減挑戦してみようと思ったけど、イントロ部分の30秒くらいだけコピーして飽きる。かっこいいんだけど曲長いし、ソロパートなんて出来る気しねえ。

 


Perfume - Chocolate Disco Session 神々の遊び - YouTube

チョコレートディスコのバンドカバー。かっこいいけどなんかバンドアパートみたいだな、、てか左上絶対好きだろバンアパ。そのギターもろやん。と思ってけどベースがあまりに気持ちよさそうなのでコピーしてみた。そんな難しくないし気持ちいい。ポップスのベースかっこいいの多いんだよなー。韓国のKARAの「ジェットコースターラブ」もむっちゃかっこ良かった。

 

 

てなわけで日々是精進の毎日です。別にライブがあるわけでもないし自己満なんだけどね。でもベース弾いてるときってやっぱ楽しい。できれば一日中弾いていたい。寝ないで弾いていたい。好きです、先輩。じゃなくてベース!

アンチがORANGE RANGEのライブに行って来た。

昨日お台場のzepp divercityにてORANGE RANGEのライブが行われた。そして僕はどういうわけかそこに行く事になった。なぜそんなことになったかという前に、僕とORANGE RANGEというバンドについて書いてみよう。

僕がベースを弾き始めたばかりのころ、僕はロックにラップをのせたミクスチャーバンドが大好きだった。レッチリ、レイジアゲインストザマシーン、フィッシュボーン、インキュバス。バックドロップボムにykz山嵐など、夢中になって聞いていた。しかしそこに彗星の如く現れ、シーンの牽引者Dragon Ashなんかあっけなく蹴落とし日本中に大ブームを起こしたバンドが現れた。それがORANGE RANGEだ。

「な、なんだこのチャラチャラした野郎どもは、、、。」 

大嫌いだった。いや、僕に限らずロック好きな奴はだいたい彼らが嫌いだったと思う。凄まじい数のアンチORANGE RANGEが沸いた。でもそんなことおかまいなしに彼らはスターダムを一気に駆け上がり、日本のトップバンドになっていった。ミリオンヒット当たり前。オリコン一位当たり前。アリーナもちろん満員。僕はどんどん彼らが嫌いになっていった。花はなんで咲くんだろう?知らねーよ!

 数年後、僕は今の嫁に出会う。彼女はORANGE RANGEのファンクラブ会員だった。

 そのガチファンっぷりは凄かった。沖縄や東北までライブに行くなんて当たり前。毎年ツアーには参加し、家にはファンクラブの会報がしょっちゅう届く。もしかしてミクスチャー好きなのかな?と思い、交際当初レイジのバトルオブロサンゼルスを聞かせたらオレンジレンジみたいだねこのバンド」と言われ壮大にずっこけた。他に好きな音楽はないの?と尋ねると「わたしオレンジレンジ以外は音楽全部一緒に聞こえる」と言われ、天才的な耳を持つ子だということが発覚。以降僕は彼女に音楽を薦めることを辞めた。そしてオレンジレンジ大嫌いな男と、オレンジレンジ命の女は結婚した。そんなことから僕と嫁の関係を語る上でオレンジレンジは外せないファクターなのである。

毎年ツアーに参加している嫁。今年も親友のオレンジレンジファンの子とツアーに参加する予定だったのだが、運が悪い事に親友の子は体調を崩し、ずっと楽しみにしていたライブに行けなくなってしまった。そこで白羽の矢が立ったのが、どういうわけかこの僕なのであった。なんということだろうか。昔あんなに嫌いだったバンドのライブに行く事になるなんて。彼女もなぜよりによって僕に託したのだろうか。。。しかしいい機会だ。一度拝見してやろうじゃねえか。これは勝負だ。十年の因縁、いまここで決着をつけようじゃねえか、ヒロキ!!!(嫁激押しのメインボーカル)

 

というわけで昨日の午後四時、お台場にぼくら夫婦は降り立った。

 

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さっそく電車の中からレイヤーさんたちがポーズを決めている姿が見える。お母さん、やっぱり東京は怖い所です。

 

さあついたぞzepp tokyo!!と思いきや、人がまばら。てかすっげえ少ない。。。え?本当に今日オレンジレンジのライブ?いくら全盛期を過ぎたとはいえ、、、20人くらいしかいなくない?面食らう僕ら。よく見ると、、、「石○竜也ライブ」と書かれている。。。。あ!そうか、俺らが行くのはzepp tokyoじゃなくてzepp divercityだ!!と言う事に気づいた僕らはいそいで移動をはじめる。あーよかったよかった。とは思った物の、、昨日zepp tokyoは果たして席がちゃんと埋まったのだろうか。石○さん、、、。

 

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お目当てのライブ会場に到着。おおすげえ人の数だ。

うちの嫁は音楽こそあまり聞かないが、普段小さなライブハウスくらいしか行かない僕とは違い、オレンジレンジのおかげか大きな会場でのライブに慣れている。

よ「さあ!まずはロッカーに荷物を置いて!あ、その前にグッズを買いに行くわよ!!!」

僕「え、、!?え!?ぐぐグッズっすか!?」

よ「そう、ほら!買ってあげるから!!」

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か、買ってしまった。正確には買ってもらってしまった。まさか僕がオレンジレンジのライブに行きグッズのタオルを首から下げることになるとは、、人生はわからない。いや、ちち、違うんです、僕は今日は付き添いで、、、いや、その、、。

 

開場まであと少し。嫁と少し座り回りのファンを眺める。ほえ〜、やっぱ同世代の女性中心。意外と男性ファンも結構いる。まだこんなにファンがいるんだな〜と素直に驚く。今回のツアーは、十年前に発売された「NATURAL」というアルバムの曲だけを演奏するというコンセプトツアーで、「アスタリスク」「ラブパレード」「お願いセニョリータ」などのヒット曲も多く、要は昔のファン垂涎ものなライブなのだ。嫁はもちろん十年前に行われたNATURALのツアーTシャツを着て参戦している。ここでファン同士の水面下の争いがあるようで、着ているシャツ、持っているタオルでファンの新参古参が分かるらしい。

よ「ほら見て!!あれ限定発売の幻のレンジのタオルだよ!!プレミアもんだよ〜、見せつけちゃって!」

なるほど。メジャーアーティストのファン達にはそういう争いもあるのか、、。結構奥が深いもんだ。最古参ともなればまだ大ブレイク前の「上海ハニーツアータオル」なんか持ち出して来てアピールしてくるらしい。面白い!この時点で僕は結構ワクワクしていた。ミイラ取りミイラなりかけである。

 

というわけでついにzepp divercityは開場され、どどどっと2500人のオレンジレンジファンと1人のアンチが入場した。最後にこのくらいの規模のライブ見たのって誰だろう、、アシッドマン?いやひなっちがいた頃のザゼン見に来たっけかなあ、、とか思っていると暗転。

会場(嫁も)「きやあああああああああああああああ!!!!!」

もうこうなると雰囲気にのまれたわけじゃなく、素直に早く彼らのライブが見たい!と思った。う、うおお、、た、楽しみだ、、まだか?まだ出て来ないのか??

そしてついにメンバー登場!!!おお!見た事ある人たちだ!あ、てめーがヒロキかこの野郎!てめぇには一言いいてぇことが、、、ってすいません、すいません下がります、、すいません、、。

一曲目は会場を盛り上げるお馴染みのナンバー!!!(もちろん僕は知らない) すすすすげえ!全員振り付けが完璧や、、!間の手までタイミングバッチリ!!!、、、、俺だけわからねえ!!! 僕はベース弾きなのでやっぱりベースのメンバーに注目する。うーむ、プロミュージシャンとして安定した演奏を聴かせてくれる。そらそうだ。アリーナを何度も満員にして、僕のようなアンチの意見に負けず自分を貫き、修羅場もくぐったであろう大人のベースプレイだ。僕なんかが上手い下手だ言えるわけがない。

何曲か続けて演奏され、MCに入る。和気あいあいとしたアットホームな雰囲気。お決まりネタらしきもので笑う会場のファンたち。メンバーは全盛期20代前半。みんな老けたなあ、、とアンチは1人思う。しかし笑顔のファン、興奮して飛び跳ねる嫁を見て僕も嬉しい。7割知らない曲なんだけど、会場が一体となってこの瞬間を楽しもうという空間が心地よかった。僕の宿敵ボーカルのヒロキがこう話していた。

ヒロキ「当時はとにかく忙しくて、目の前の仕事をこなすことで精一杯でした。あの時気づけなかったんですが、あの頃からずっとファンの皆はこうして僕らの曲で笑顔になって盛り上がっていてくれてたんですね。本当にありがとうございます、、!」

嫁と僕「ヒロキーーーーーー!!!!大好きだーーーーー!!!!!」

 

こうして僕VSオレンジレンジの戦いは僕の完璧な敗北という結果で幕を閉じた。こんなに嫌いなくせに知ってる曲たくさんあるのは、嫁の影響だけじゃない。やっぱり一つの時代を築いたバンドだったんだなあと思った。そしてその時代は僕の青春時代でもあった。

オレンジレンジが活躍していた頃って、僕が覚えているかぎりGLAYラルク、ミッシェルやハイスタで続いていたバンドブームの終焉の頃だったように思える。彼ら以降メジャーでバンドで活躍したのって誰だ、、? RADWIMPSとかか? いや、でもオレンジレンジほど日本中を巻き込む一大ブームを起こしたとは言えないと思う。アンチには叩かれ、アイドルバンドと呼ばれ、多くの人には流行の歌のひとつとして捉えられ、ファンも大人になって離れて行ってしまった人が少なくないと思う。それでも新しい試みをしながら10年以上解散せず自分たちの音楽を常に模索しているORANGE RANGEを、僕はミュージシャンだと思った。

 

僕は今でもオレンジレンジが大嫌いである。でももしかしたら来年も悪態つきながら嫁と一緒にライブに足を運ぶかもしれない。そして懐かしい曲を口ずさんだりするんだろう。

 


ORANGE RANGE Иatural Pop - YouTube

 

レコード鑑賞

まず言い訳をさせてもらうと、サボっていたわけではない。やらなくちゃいけない事がここ2週間ギュッとつまっていて、とてもブログを書く余裕がなかった。詳しくは後日書くけど、何事も両立ってのは難しいもんだ。

 

さて最近レコードがまた売れ始めているというニュースを聞いた。僕は別に断固アナログレコード派でもなければDJをやっているわけではないが、少ないけれどレコードは持っている。エモとかハードコアってアンチテーゼな姿勢が強いジャンルだから、音楽ダウンロード全盛のこの時代でもレコードとかテープで音源を出すバンドが多い。そんな反骨精神あふれる音源にも最近はこっそりダウンロード用パスワードが付いてる音源が多くて、まぁこれも時代の流れなんだろうし、僕はそこに関しては特に煩く何か言う気はさらさらない。

面白いのが、最近のレコードってとっても綺麗なのだ。いや、僕が知らなくて昔からだよと言われたらそれまでなんだけど、カラフルだったり、透明だったり、遊び心があってとてもいい。

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you blew itのカヴァーアルバムとcrypt cityのファースト。どちらも盤面が凝ってて素敵

 

僕がiPodをはじめて手にしたのが確か大学一年生。それまではCDを買っては急いで帰宅してCDコンポの前に座り歌詞カードを見ながら聞きかじる毎日。ipodを買ってからというもの、iTunesにダウンロードして通学時間などで聞くようになった。そうすると携帯をいじったり本を読みながらの「ながら聞き」が多くなり、なんだか真剣に音楽だけを聞いていた高校生の頃の気持ちが薄れていってしまった気がした。しかしレコードを聞くようになってから、iTunesにダウンロードできないので(方法はあるけど)、大きなジャケットを眺め、歌詞カードをじっくり読み音楽を聴く。その一枚の音源に詰まった音楽と真剣に向き合えているような気持ちがあって心地いい。まさに「音楽鑑賞」。ああ、音楽をこうして聞くってやっぱいいなぁ。

 

 

Crypt City-unavoidable - YouTube

 

ということでファーストの名曲を。

DAI 2 DOYOBI

先週土曜日はTHIS TIME WE WILL NOT PROMISE AND FORGIVE企画「DAI 2 DOYOBI」に行ってきました。今回で七回目だそうな。三回くらいは参加したことがあるかな、、?毎回ゲストを含めた2マンライブ。終わったら打ち上げにみんなで行く。むしろ打ち上げがメインな気がする。お客さんもバンドも混じって酒を飲みかわす素敵なアットホーム企画。今回はPLAY DEAD SEASONがゲスト。初めて見るので楽しみだ〜

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友人のだいちさんとライブの前に高円寺の高架下近くの居酒屋で一杯。これぞ高円寺の居酒屋!って感じでいいですなぁ。一杯のつもりが三杯引っ掛ける。しかしホッピーってうまいよねえ。

 

会場に移動すると、もうリハを終えたメンバーや、久しぶりに再開する人、多くの人がいた。なんだか同窓会のようで楽しい。初めてあったのは超絶ベーシストの馬場君。まだ高校生なのに冗談でしょ?みたいな超絶プレイ動画をyoutubeに上げていて、twitterを通して知り合った。岡山出身の彼は、今春進学の為にこちらに上京し、ハードコアが大好きだというので今回のイベントに一緒に行こうよと誘った。純朴だけど音楽に熱い最高の青年。周りには僕が彼のケツを狙っていると勘違いされていた。違うんだよ馬場君!彼とは今度サシで話さないといけないな。誤解を解く為に。彼の家で。彼の飲めない酒を持って。

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ライブはもちろん最高。PDSは何よりドラムに目がいてしまう。なんだあのパワフルで自由なドラムは!無茶苦茶かっこいい!!ベースもかっこいい!僕は全然ピックが使えないので、ああいう歪ませたベースをゴリゴリ弾くプレイは憧れる。THIS TIMEも機材トラブルはあったけど、熱いセットリストでノリまくった。久々に生音を全身に食らいビシビシと刺激を受けた。

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最後は近くの居酒屋で飲み会。音楽の話もそれ以外の話も沢山した。久々に楽しい飲み会だったなあ。岡山から来た馬場君も、憧れていた人たちに沢山会って話せたようでとても楽しそうだった。僕は昔ハードコアの思想とか姿勢に影響されて、ていうかかぶれてて、何とも面倒くせえミーハー野郎だった。自分すら見失っていた気がする。そんな大人に彼にはならないでほしい、、笑

アングラのシーンって、アットホームだけど蚊帳の外からしたら何だか閉鎖的なコミュニティに見える瞬間もある。「お前ら友達同士でわいわいやってるだけじゃねーか」って。でも勇気を持って声をかければすぐに受け入れてくれる人たちが沢山いて、シーンをぶち壊そうともがくバンド、もっと盛り上げようと頑張るバンド、色々いる。共通するのは皆沢山の葛藤と戦いながら、バンドをやってる。働きながら、真剣に。バンドやってるんだ〜とこの年齢で言うと、「へえ!メジャーデビューしてるの?プロなの?」と聞かれるあるあるネタがあるけど、そんなくだらねえ意見と関係なく、まじで真剣な姿勢で皆音楽に向き合っている。かっこいいよね。音楽だけじゃない。夢に、仕事に、生きていくことに真剣な人間はかっこいい。

 

第二土曜日、素敵な企画です。次はいつかなあ。


PLAY DEAD SEASON 1st Album "JUNKHEAD ...

つまり、これがかっこいいってこと

 

 

野球

自分でブログはじめておいて、「あ、ブログ読んだよ」と言われると非常に恥ずかしい。そんな今日この頃。

 

先日二つ下の後輩が結婚した。高校生の頃からだからかれこれ10年の付き合いがある。彼は僕と同じ音楽とオカルトマニアで、よく一緒にライブに行ったり心霊スポットを巡ったものだった。そんなあいつも今年で27歳。結婚かぁ…ロックスターじゃないから死んだりはしねぇなぁ…とか思いながらしみじみとしている。

そんな彼は何を隠そう野球オタクでもある。「へ〜野球部だったの? 」と聞いたら「いえ、剣道部ッス 」と、何か問題でも?といつものキョトンとした顔で言われた時は壮大にズッコケた記憶があるが、今では野球に関わる仕事に就いているくらいだから、野球というスポーツに並々ならぬ情熱を持っていたことを僕は最近まで知らなかった。

僕は本当に運動音痴で、全くスポーツに興味が無い。そんな僕でも子供の頃のほんの一時期興味があったのは野球だった。毎朝テレビに流れる巨人贔屓のプロ野球速報を学校に行く前に眺めるのが日課で、当時の事はよく覚えている。監督はもちろん長嶋監督。やっぱり不動の4番松井がいて、槙原斎藤桑田がいて、清原が入ってKKコンビ復活とか騒がれて、清原はずっと不調で、高橋由伸高橋尚成阿部慎之助が入団して、入来とか問題児のガルベスとかがいて、宮本が引退して元木はやっぱり曲者で、阪神は川藤さんが紹介してて、、、などなどその頃の二年間くらいの巨人はよく覚えている。その後中学に上がってからは全く見なくなって、その後の野球界のことはさっぱりわからない。

そのまま大人になって、相変わらずスポーツにはあまり関心は無いのだけれど、野球はもう一度追いかけたい、ハマりたいという気持ちが最近強くなってきた。僕の住んでいる所沢市西武ライオンズおかかえの街だから、西武ドームも近いし西武を応援すればいいじゃんと言う結論に至る。だけれど西武は色々あって好きじゃないので、ここは最近流行のカープを応援したい。後輩に「カープに黒田が復帰するってどういうこと?」と聞いたら「剣心一行に比古清十郎が加わる感じです。そういう安心感です。」という非常に分かりやすい回答をいただいた。すげえな黒田。チートキャラやん。

しかしこういうのは今からハマるのは難しい。結局その後輩も子供の頃から培って来た知識と情熱があるから詳しいのであって、僕がいまから研究しても結局にわかの生半可知識になってしまう。そういう生半可知識ファンになるのが怖くて、手を出せなかったものが沢山ある。相撲、歌舞伎、プロレス、etc... 難しいなあ。

僕もいつか毎年野球の開幕を今か今かと待っていて、自分の子供に疎ましく思われながらも晩酌しながら野球中継を見る。そんな正しきJAPANおじさんになりたいのだ。今日から彼を師と仰ぎ精進して行きたいと思う。

 


3cmtour -どかない女- - YouTube

野球といえばこのバンド。

怪談話ウソホント

大学卒業した頃だろうか。ライブの帰り終電を逃して乗り込んだタクシー。無言なのも気まずいので、「やっぱタクシーの運転手してると幽霊とかそういう怖いことにあったりするんですか?」と我ながら若さと酔いにまかせ随分突っ込んだ質問を運転手に投げかけたことがある。

 

タクシー運転手「ふふふ、お客さん、これはね、仲間から聞いた話なんですが、、、ある女性を乗せたらしいんですよ。それで目的地を指定しないでそこ曲がってくれ、そこ進んでくれといちいち言ってくるらしいんですね そしてあるとこまで行ったときに、このまま進むと崖に落ちるということに気づいた私の仲間が『お客さんこれ以上進むと落ちちゃいますよ!』と客席を振り返ると、、、なんとそこには誰もいない。そしてどこからともなく声がしたそうなんですよ、、。落ちれば良かったのに、、。ってね、、。」

 

この野郎、、、よりによってベッタベタの怪談を俺様に話してくるとはいい度胸じゃねえか。

 

僕「ははは、怖いですね〜」

タクシー運転手「でしょお?これは私の仲間から聞いた本当の話なんですよ〜」

おじさん、それは有名な怪談だよ、、。

オカルトマニアの僕が一番許せないもの。それはどっかで見たり聞いたりした話をさも実話のように話してくる輩である。いや、自分から聞いといて何て性格悪いんだと思われるかもしれないが、僕は怪談オカルトマニアである。僕の為にとっておきの怖い話を話してくれた運ちゃんには申し訳ないが、マニアは怪談にうるさく心が狭いのだ。とは言っても怪談というのは作り話がほとんどである。そんなもの聞けば大体わかる。嘘くさい話とか幽霊なんていないとかじゃなくて、怪談にはその時代その時代のトレンドが必ずあって、それに合った話が乱立するからだ。

というわけで、今回は怪談マニアとして、その話が嘘の話の可能性が高い場合のポイントを解説していきたいと思う。

 

  1. 綺麗なオチに気をつけろ。

物語には必ず起承転結がある。怪談も例外ではなくて、心霊スポットor各安アパート等に行く→お化け登場→その場所で昔悲しい事故があった。というような黄金パターンが存在する。実際そんな怖い体験したとしてそこらへんで起きた事故や事件調べるような奴が何人いるだろうか。またその話を根底から覆す大どんでん返しスタイルにも気をつけよう。ユージュアルサスペクツstyleである。物語として聞けば面白いけど、実話と捉えられるかはこの場合かなり微妙である。 -50点

 

 2.流行のお化けスタイルに気をつけろ。

僕が子供のころの怪談といえば、大体血だらけの顔か青白い顔のお化けが定番であった。レッドorブルーである。それが一変したのが映画『リング』。世界中を恐怖のどん底にたたき落とした貞子以降、怪談話に出てくるお化けはほぼ「白い服を着て髪が長く顔が見えないほど前髪も垂らした女」に統一された。江戸時代の頃の古典的な幽霊に近いからイメージの原点回帰という点では興味深いとは思う。そしてしばらくして新たに生まれたのが「顔が青白く、目は空洞のように真っ黒なお化け」である。これはまだ研究不足でモチーフが分からないのだけど、ネットにおけるブラクラなどによく使われる。確かにこれは精神的にクルものがあって結構不気味である。少し前だと「体をマリオネットのようにむちゃくちゃに動かしながら近づくお化け」とか「背が異様に高く首だけ捻り曲がった女」などの『身体不自然系』が多かったと思う。とにかくこういった流行のお化けが出てくる怪談は要注意である。そんなトレンドに乗っただけのお化け野郎はぶっ飛ばせ! -60点

 

 3.何かを知ってる田舎の祖父母、唐突に現れるお坊さん神主に気をつけろ。 

怪談の中盤、怖い目にあった主人公。それを救う存在が登場する。代表例が上の二つ。何かの呪いをといてしまった主人公に「このバカたれが!あそこに行ってしまったんか!」と叱り飛ばし、「あいつに魅入られてしもうたら、しまいじゃ。」とか言いながらもその呪いを解く方法までしっている祖父母。神主かお坊さんが出て来たらもう安心。なぜなら彼らは除霊のスペシャリストだ!「もう安心だ。ただし今晩誰に声をかけられても返事をしてはダメだぞ!」最後は主人公まかせである。 というわけでこんな人たちが出て来たら要注意。おじいちゃんおばあちゃん=何でも知ってるお坊さんや神主=除霊のスペシャリスト、という方程式はいささか乱暴である。これはコトリバコやリョウメンスクナなどの地方伝承物以降、特に増えた定番スタイル。もう古いぞ!  -70点

 

 4.フェイントを使うお化けに気をつけろ。

たまに怪談のなかで登場するのがフェイント使いのお化け。あそこの曲がり角が怪しい、、絶対あやしい、、バッと見てみる。誰もいない。ふう安心。くるっと振り返ると目の前にドーーーーーン!!!こんな感じ。ベジータVS悟空かよ。「な!後ろか!!?」じゃねえよ。これはホラー映画やサスペンス映画でしょっちゅう使われる手法なので気をつけよう。古くはなんだ?サイコか?こんな定番のネタは使い古されている。これは呪いのビデオシリーズでもよく見られる。遠くにいると思ったらいきなり目の前に!系である。お化け界では驚かせ方教室でもあるんだろうか。フェイントはまず一番最初に習うことなんだろうな、きっと。 -40点

 

 

おおまかに書くとこんな感じになる。まだまだ沢山あるんだけど書くのが面倒くさくなってきたのでこれでおしまい。前回のオカルト論で「僕にとってその話が本当の話かどうかは問題じゃない 」とか書いたくせにどういうことやねんと言われるかもしれないが、ウソ臭い話はやっぱつまらんのである。何度も言うが僕はお化け幽霊を信じていないわけじゃない。信じたいと思っているからこそこういう「つまらない嘘怪談」が世に蔓延していることに辟易しているのだ。

怪談は時代と共に進化する。妖怪、都市伝説、ネット怪談、色々あってその時は面白いのだけれど、気づけば飽きられ新しいブームに移り変わる。結局は実話が一番怖いのだけれど、それが本当の話かどうか分からないときだってある。

ある大きな病院に勤める女の子に「病院って怖い話とか幽霊とか、そういうのある?」と聞いた事がある。その子とは怪談話なんてしたことないし、どちらかというとそういう話は大嫌いなタイプの子である。彼女はこう言っていた

 

「ああ〜、そういうのはしょっちゅうあるよ。普通にある。でも一番怖いのは生きてる人間だよ〜。同僚とか上司の女の人とかまじ怖いよ〜、もう仕事行きたくない!」

 

だそうです。

いちえふを読んで思う

 

いちえふ 福島第一原子力発電所労働記(1) (モーニング KC)

いちえふ 福島第一原子力発電所労働記(1) (モーニング KC)

 

 

前から話題になってた漫画「いちえふ」を読んだ。震災後、筆者が実際に福島第一原発の作業員ハローワークを通して志願し、紆余曲折を経てようやく働き始め、そこでみた福島第一原発の実態、作業員達の日常が赤裸々に書かれた漫画。こう表現するのはどうかと思うけど、素直に「面白かった」と思える一冊だった。なにが面白かったというと、今では世界で最も危険な場所の一つとなってしまった福島第一原発だが、そこで働く人々がとても生き生きと描かれていることだ。福島第一原発と聞くとつい「地獄のような所」で、そこで除染作業をしている人たちは「英雄」のように連想しがちだけど、実際の現場では安全管理のもと作業をしながらも、仲間と笑い合ったり愚痴を言ったり、飯を食ったり、たまにパチンコにいったり酒を飲んだり。当たり前だけど皆がそこで働き生きている姿が書かれていた。非常に危険なのは事実なのだろうけど、福島第一原発で働くということへの見方が少し変わった。

原発について反対だ賛成だと僕は軽々しく言う事が出来ない。僕の親戚にも原発の影響で生まれ育った福島県浪江町を離れることになってしまい、慣れない街で亡くなってしまった人が二人いる。僕が震災が起こる前年の夏に訪れた波江町の請戸漁港では、津波により100名以上の人が亡くなった。きっとあの時、海だ〜とはしゃぐ僕の横で作業していたおばちゃんおじちゃん達の中にも、沢山亡くなった人がいたのだろう。そして僕の義理の父も浪江町出身で、懐かしい故郷の田舎町に自由に帰る事が出来なくなってしまった。そういう人を目の当たりにし僕は原発について語る事は出来ない。間接的に関わっただけなのにそんなことを言っている僕はただ逃げてるだけの弱い奴なんだろう。でもこの「いちえふ」に描かれている地元の方々や、現場で働く人、そしていつか地元に帰って花を植えたいと言っていた僕の義理の父は立場は違えど戦っている。逃げずに真っ正面から。

震災から四年たち、今改めてこの作品を通して福島の現状を知れた。いまも被災地で戦う人たちの姿を作者の目で見た事実に基づき描いた、素晴らしい作品だと思います。